前回は、頭で「~しないといけない」「~するべきだ」と考えていることと、本心が「本当は~したい」と思っていることにギャップがあるので苦しさを感じるというお話でした。「~しないといけない」というプログラムを作るきっかけになったのは、お母さんが笑顔ではなかったこと、不機嫌だったこと、悲しんでいたこと、こっちを向いてくれなかったことです。そこから抜け出すには、まず自分が母親の価値観に大きく左右されていることに気づく必要があります。例えば、こんなに部屋が片付いていないとお母さんになにか言われると感じてしまう。こんな子育てをしていたらお母さんに注意されるかもしれない。きちんとまじめにしないとお母さんが悲しい顔をするような気がする。こんな風に母親の気持ちを推し量って、自分のイメージの中の母親に気に入られるような行動を優先していることに気付きましょう。あくまでもそれはイメージの中の母親であって、本当の母親の考えではありません。いつでも手放してもよいはずです。頭の中で母親のイメージを繰り返すのをやめて、本当の自分の心を優先しましょう。
本当の自分を取り戻すには、子どもの頃の本来のイキイキとした気分を取り戻すのが良い方法です。実際にイキイキしている子どもを見ていると、欲しいものがあったらさっと手を出す。行きたいところがあったら、時間も危険も関係なく行ってみる。会いたい人のところに遠慮なく行って会ってみる。嫌いなものからは逃げる。必要ないものは捨てる。会いたくない人には会わない。とても自分に正直です。